『ペインビジョン』で痛みを数値化できる世の中がやってくる!?

『ペインビジョン』で痛みを数値化できる世の中がやってくる!?

投稿者:ラスティー

こんにちは、ライターのラスティーです。

料理の最中にうっかり指を切ってしまったり、テーブルに足をぶつけてしまったりと、私たちは日常から様々な「痛み」と付き合いながら生きています。

その「痛み度」を、まるで体温のように数値化できる機械が『ペインビジョン』です。

(画像はニプロ株式会社のサイトより)

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痛みに単位ってあるの?

これまで痛みには客観的な計測方法がなく、患者さんの表現や反応を見ながら評価をするしかありませんでした。

この中でよく使われるのは(2)のNRSで、0から10までの間で、患者さんが感じている痛みを医者に伝えます。しかしこれは、患者さんが任意の数値を選べるために、スマホを操作しながら会話ができるのに「10」の痛みを訴えるなど、現場の医師が対応に困るようなケースが多いようです。

ちなみにインターネットで【痛み 単位】と検索すると、『デル』や『ハナゲ』という単位が出てきますが、これらはジョークですのでお気をつけください。(笑)

2008年にペインビジョンが開発されて、痛みの数値化が出来るようになりましたが、痛みの単位というものはまだありません。

ペインビジョンによる痛みの数値

人間の脳は、最も痛みを感じる部分にしか意識が向かないようにできています。
そこで『ペインビジョン』では、電流で刺激を流し、元の痛みが気にならなくなった時点での数値を計測することで、痛みを数値化しています。

インターネットで紹介されている痛みの数値はこのようになっています。(参考)

インフルエンザの体の痛み:60

歯痛:100

洗濯バサミで耳を挟む:180

痛風:100〜200

リウマチ:100〜400

骨折:500〜1000

出産:1200

線維筋痛症(重症):700〜3000以上

この数値は、すべての患者さんが感じている痛みを正確に評価している訳ではありません。数値が低くても痛みが強いということもありますので、「40」と「80」という数値の患者さんがいた時に、必ずしも「80」の方が痛みを感じているということにはならないのです。

ただ、同一人物の痛みの経過を測る上では、「40」より「80」の方が痛みが強いということが推測されますし、病状ごとにグループ分けをして平均値をとれば、どちらの病状がより痛みが強いのかを比較することができます。

痛みを数値化するような日常がやってくる?

頭痛などの症状がある時でも、なかなか学校や仕事を休みにくいですよね。そんな時に『ペインビジョン』があれば、「今日は頭痛の数値が55なので、学校を休みます」と伝えやすくなるかもしれません。現在は1台100万円以上するので、簡単に自宅に導入するわけにはいきませんが、いつか体温計を同じようにピピッと痛みを測れるようになるかもしれませんね。

痛みの可視化は、エンタメの世界でも使えるかもしれません。格闘技などの選手が、どれくらいの痛みを感じているのか興味ありませんか?「今のキックは300ペインか!」「2000ペインを超えているというのに、あいつはまだ戦おうというのか……!」なんて、漫画みたいに盛り上がると思いますよ!(笑)

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